三井倉庫グループ

社会(S)

人的資本

基本的な考え方

三井倉庫グループにおいて「人材」は価値の源泉です。従業員一人ひとりが誇りとやりがいを持ち最大限能力を発揮できるようグループ全体で活動を強化し、新たな価値を創造し続けることのできる企業グループを目指していきます。

体制

当社グループでは、各事業の自律性を尊重し、個社ごとの人事戦略を遂行しつつ、グループ全体で人的資本の向上を図る取り組みを推進しています。サステナビリティ委員会の傘下にグループ横断組織である人事部会を設置し、従業員エンゲージメントの向上を図る施策の立案・実行および従業員の働きがいにつながる各種KPI達成に向けた取り組みを実施しています。
※取り扱いテーマ:ダイバーシティ&インクルージョン、従業員エンゲージメント、健康経営、労働環境等

従業員エンゲージメント

多様な「個」が集まる企業集団において、持続的に企業価値を向上させるためには、従業員一人ひとりのやりがいと企業の成長を同時実現する環境をつくり上げることが重要です。従業員と企業の相互理解を図り、一体となって企業価値向上を実現するため、従業員エンゲージメントサーベイを実施しています。今後はグループへエンゲージメントサーベイを展開し、エンゲージメントを“見える化”することで、課題を認識し、より明確なアクションプランを検討することで、従業員と会社の相互の成長につながる好循環サイクルを生み出していきます。

個人・組織の活性化

考え方

当社グループの持続的な企業価値の向上を図るためには、従業員一人ひとりの能力とグループの総合力、双方を同時に伸ばし育んでいくことが重要です。「個」の能力の強化と、「グループ総合力」の強化に向けた施策を両輪で推進することで、新たな価値を創造し続けることのできる企業体制を構築していきます。

「個」の能力の強化

従業員一人ひとりの能力開発とモチベーション向上が、価値創造の原動力であると位置づけ、「個の力」を伸ばす人材育成に取り組んでいます。

研修制度の充実

グループ各社では、従業員が階層別に定められた職務と役割を追求しながら、従業員と会社がともに成長できるようリーダーシップやチームビルディング等、キャリアステージに合わせた研修制度実施しています。また、若手社員を対象とした、米国・中国・東南アジア等への海外派遣制度を設けています。ナショナルスタッフとともに業務に従事することで、海外独自の仕事の進め方や慣習を学び、多角的な視点で課題解決に取り組むことができるグローバル人材を育成しています。
能力開発にかかる研修時間数・費用
年間研修実施時間 一人あたりの年間平均研修時間 一人あたりの年間平均研修費用
2022年3月期(計) 14,839時間 8.1時間 25,062円
階層別 11,491時間 - -
選抜型/選択式 1,875時間 - -
対象者向け/その他 1,474時間 - -
  • 三井倉庫ホールディングス、三井倉庫、三井倉庫エクスプレス、三井倉庫ロジスティクス、三井倉庫サプライチェーンソリューション、三井倉庫トランスポートでの実施に基づく数値になります。
研修メニュー
  • 階層別:新入社員研修、OJTトレーナー研修、新任課長研修
  • 選抜型/選択式:次世代リーダー育成研修/(コーチング)次世代管理職研修
  • 対象者向け:キャリアデザイン研修(ミドルシニア層向け)など

専門性の高い人材の創出

当社グループでは、お客様に最適な物流ソリューションを提供するべく、高い専門性を持つ人材を採用、育成しています。DX戦略を推進するべくIT専門職制度の導入を図り、DXのスペシャリストを採用・育成していきます。また、当社グループの注力領域であるヘルスケア物流を推進するため、薬剤師の採用も積極的に行っています。

社内公募制度の活用

三井倉庫ホールディングスでは、従業員が自らの意思で新しいキャリアにチャレンジできるよう社内公募制度を導入しています。従業員が自律的なキャリアを切り拓くことでモチベーションの向上につなげるとともに組織の活性化を実現しています。

「グループ総合力」の強化

当社グループでは、各社の強みの集合体をシームレスにお客様に提供できることが三井倉庫グループの競争優位性であると捉えています。その実現のため、グループ間の人材交流や、各社間におけるノウハウ・好事例の共有を促し、グループ総合力の底上げにつなげています。

グループ横断的な人材配置

当社グループでは、各社グループ間の人事交流を積極的に行っており、総合物流企業として多角的に物事を捉え、幅広いソリューションが提案できる人材を育んでいます。

グループコンテストの開催

当社グループでは、業務上の優れた取り組み事例を表彰するグループコンテストを毎年開催しています。営業ソリューション部門とオペレーション改善部門の2部門を設置し、グローバルに展開しており、昨今はグループ統合ソリューションサービスや、サステナビリティに関する取り組みの案件が増加しています。これら当社グループの好事例を表彰・発信することで、グループ全体で知の共有を図り、従業員起点で付加価値の高いサービスを提供できる環境づくりを進めています。

グループセミナー

当社グループでは、従業員自らが講師となり講義を行うグループセミナーを開催しています。このセミナーでは、「情報共有」「知識の向上」「人材交流」「一体感の向上」を目的に、グループ各社の業務内容の紹介や物流ノウハウの横展開に向けた講義を開催しています。また、コーポレート部門による経理や法律知識等の講義も開催しており、ビジネスに必要な知識の習得の場としても役立てられています。

ダイバーシティ&インクルージョン

考え方

当社グループは、ダイバーシティ&インクルージョン方針に基づき、多様性の充実化を図ることが、従業員の働きがいにつながるだけでなく、お客様の多種多様なニーズにもお応えできる競争力の源泉になると考えています。
三井倉庫グループダイバーシティ&インクルージョン方針
三井倉庫グループは「安全、多様性、働きがいのある労働環境の実現」が当社グループの価値創造の源泉であるという考えのもと、性別、年齢、国籍、障がいの有無、思想、宗教、文化、キャリア、ライフスタイル、働き方等の属性や価値観を問わず、多様性を尊重し、多様な人材が活躍できる環境や仕組みを整備します。
  • 1. 社員一人ひとりの価値観や属性の違いを受けいれ、活かすことができる風土の醸成や職場環境整備を行います
  • 2. 属性や価値観にかかわらず、社員一人ひとりが働きがいや意欲を持ち、活躍できるような制度、キャリア育成を行います
2021年6月24日
三井倉庫ホールディングス株式会社

取り組み

女性活躍推進

意思決定の場に多様な人材が参画することがダイバーシティ推進においては不可欠です。当社グループでは、特に女性管理職の割合増加を視野に入れ、多様な人材が遺憾なく能力を発揮できるような職場づくりをグループ一体となって促進していきます。グループ各社において、ダイバーシティマネジメント研修や、女性活躍を目的としたリーダー研修、男性の育児休業取得制度等の取り組みを実施しています。
[参考]
三井倉庫グループの女性活躍推進に関する取り組みはこちら

多様な人材の活躍推進

グローバル人材や障がい者の採用、外国人技能実習生の受け入れ等を実施しており、性別、国籍、障がいの有無を問わず、多様性を尊重する職場づくりに取り組んでいます。

多様性を活かす制度づくり

ライフステージが変化してもパフォーマンスを最大限発揮できるよう男女の育児休業取得推進、介護休暇制度の充実化を図っています。また、若年層向けのインターンシップの実施からシニア従業員の定年延長や、やむを得ない事情により退職せざるを得なかった従業員のカムバック制度等、多様な人材が活躍できる制度を導入・運用し、ダイバーシティ&インクルージョンの実現を図っています。

働きやすい職場環境の構築

健康経営の推進

グループ社員の心身両面での健康増進を目指し、グループ全体での健康管理を行うための仕組みづくりを推進しています。身体の健康については、健康診断の受診推奨およびアフターフォローやeラーニングの実施に加え、倉庫内での環境測定の実施やクールバンド・空調服等の活用による感染症・熱中症対策を行っています。心の健康については、ストレスチェックの実施とともに、第三者機関によるメンタルヘルスケアの相談窓口を設け、従業員が安心して相談できる仕組みを構築しています。

感染症対策

当社グループは、海外拠点を多く有しており、結核、マラリア、HIV/AIDS等のグローバルな健康問題から従業員を守るための対策を実施しております。海外赴任する駐在員および帯同家族・海外実務研修生に対して、行政の検疫所が渡航先別に推奨する予防接種を渡航前に受けるよう案内し、現地では病院の斡旋を含む医療相談サービスの提供や、清潔かつ安全な住居の確保をするなど、従業員とその家族の健康で安全な海外生活を支援しています。
そのほか、以下の予防/ワクチン接種にも取り組んでおります。
  • インフルエンザの予防接種:グループ全社員を対象に実施
  • 新型コロナウイルスに係るワクチン接種:全グループ従業員とその家族を対象に実施

働き方改革の推進

従業員一人ひとりがライフワークバランスを大切にしながら活き活きと働けることが、労働生産性の向上にもつながるという考えのもと、個人の価値観やライフスタイルに合わせた職場環境づくりを推進しています。働きやすい職場とは、個人の労務環境の整備における「ソフト面」と、オフィスの働きやすさからなる「ハード面」の両輪の推進が必要です。グループ各社個別の取り組みとして、フレックスタイム制の導入や、リモートワーク、時差出勤制度等、多様な働き方を可能とする制度を導入しています。また、老朽化した事務所の更新に加え、本社ビルやその他の拠点において固定席を廃止し働く場所や机などを自由に選ぶことができるABW化※を実施し、オフィス環境の整備も進めています。
※ ABW:「Activity Based Working」」の略。仕事内容に合わせて働く場所や机などを選ぶ働き方。

ホワイト物流

三井倉庫ホールディングス株式会社、及びグループ各社は、国土交通省等が提唱する「ホワイト物流」推進運動の趣旨に賛同し、自主行動宣言書を提出いたしました。当社グループは今後も「ホワイト物流」推進運動に取り組むことで、持続可能で安定的な物流サービスの確保・発展に貢献してまいります。