三井倉庫グループ

One to One-hundred.

三井倉庫ホールディングス株式会社

INTERVIEW 05

ITの力で、
現場を支える。
世界を支える。

小林 諒太朗
情報システム部 システム第1課
2014年入社

華やかな世界の裏側に。

銀座や表参道を通りがかるとき、妙に面映ゆい気持ちになる。通り沿いに立ち並ぶ有名ブランドのブティック。その中のとあるブランドに、私はこの仕事を通して深く関わっている。誰もが憧れるような世界的ハイブランドだ。現在、日本で流通しているそのブランドの商品は、お店の華やかなショーケースに並ぶ前、どこから運ばれてきたのか。そう、ここ、三井倉庫なのだ。
三井倉庫は近年、医薬品や医療機器、さらにiPS細胞の研究用検体といった厳格な品質管理が求められるヘルスケア領域に注力するなど、高品質で精度の高いオペレーションを磨いてきた。そうした実績が評価され、繊細な管理が求められるハイブランド商品の物流拠点として選ばれたのだ。2019年に入札から始まったプロジェクトは、約2年の準備期間を経て、2021年に稼働を開始。この案件の立ち上げに際し、私はシステム部門のプロジェクトリーダーとして、在庫管理システムの構築を主導する役割を担った。なかなか想像しづらいかもしれないが、ITシステムは、三井倉庫の物流サービスの根幹を支えている。その重要なポジションを任されることになったのだ。

IT 部門も、現場主義。

1日に平均約2万個、クリスマスシーズンなどは1日で7万〜8万個もの商品が倉庫から出荷される。そのすべてを正確に管理し、世の中へと送り出す。プロジェクトリーダーの経験はあったが、ここまで大規模な案件のシステム構築は初めてだった。さらに、扱う商品の数もさることながら、種類も多岐にわたる。バッグや服、靴、化粧品、香水、貴金属…。商品が違えば、当然、管理の仕方も全く異なる。肌に直接触れる化粧品は、倉庫内でも薬機法に則った管理を行わなければならない。貴金属商品は、万が一にも傷がつくことがあってはならない。どの商品を、倉庫内でどう管理し、システムにどう落とし込むのか。画面の前でいくら悩んでいても、答えは見つからない。私が何より大事にしたのは、実際に商品を取り扱う倉庫現場だった。お客様との打ち合わせをした後、その足で倉庫に向かい、現場スタッフと意見を交わす。現場の業務の中で、システムによって解決できる課題はないか。どんな機能があればもっと便利になるか。IT担当であるにも関わらず、ほとんどパソコンを触らない日すらあった。

システムは、育ててゆくもの。

ようやくシステム構築の最初の工程である要件定義が完了したのは、プロジェクトが始まってから約半年後のことだった。そこから実際に設計や開発、テストを行い、システムのリリースには無事成功。だが、私たちの仕事は決して終わりではない。むしろ始まったばかりだ。そこからまた、現場に通い、作業するスタッフの声を拾い上げ、改善を重ねてシステムを育てていく。リリースから2年が経った今も、現場の声に応えながら、少しずつシステムは形を変え続けている。そんな地道な、しかし着実な進歩は、お客様にも評価された。ブランド同士の横のつながりの中で、三井倉庫の仕事ぶりが評判を呼び、なんと新たなハイブランドからの受注にも至ったのだ。まさか自分が、こんな世界的なブランド2社と仕事をするなんて。入社したときには全く想像もしていなかった。
しかし、あまり大きな声では言えないが、そのブランドの服を着たことは、まだない。倉庫現場へ行くときに着る作業着の上着のほうが、どうも私にはしっくりくるように感じるのだ。

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