三井倉庫グループ

One to One-hundred.

三井倉庫ホールディングス株式会社

CEO MESSAGE

これから、
未来を描く
みなさんへ。

三井倉庫ホールディングス株式会社
代表取締役社長 古賀 博文

「未来を描き、
動き動かし続ける人」

昨今、社会全体で“物流”への注目度が高まっています。世界的な疫病リスク、戦争・紛争による地政学リスクなどのさまざまな危機が顕在化し、多くの企業が“物流”を重要な経営課題として捉え直すようにもなりました。そうした動きに応え、私たち三井倉庫グループも大きな舵取りに挑んでいます。「倉庫業」から、「総合物流企業」へ。グループ総合力の向上による事業領域の拡大、AIやロボティクスの活用といったさまざまな改革を実施し、航空・海上・陸上すべてを網羅する輸送体制を備えたフルスペックの物流サービスを提供できる国内有数の存在へと進化を遂げています。このような状況の中、これからの当社グループを担う人材の採用・育成の基本方針として、求める人材像を2023年4月、新たに策定しました。「未来を描き、動き動かし続ける人」。物流のプロフェッショナルでありながら、お客様のビジネス全体、そして世の中への深い理解と洞察力を持ち、その未来を一緒に描く。その実現のために、主体的に動き、周囲を動かし、物流を動かし、お客様の心まで動かしていく。私たち一人ひとりが、そんな存在でありたいという想いを込めました。
これからも改革は続きます。ただしどれだけ最新の技術を取り入れようと、大切なのは“現場”であることは変わりません。そして、現場で活躍する“人”こそが、三井倉庫グループの力の源泉なのだと私は考えます。

働くことの意味。

私が三井倉庫グループに入社したのは、約10年前です。それまでは約30年にわたり、金融業界に勤めていました。そこで働き始めたばかりの若い頃は、とにかく「自分のため」に働いていました。結果を出すことにも拘り、お客様に対して、今考えれば誠実とは言い切れない態度で向き合うこともあったかもしれません。そんな当時の私の転機になったのは、勤めていた会社が危機的な状況に直面したときのことです。年が明け、迎えた正月の気分は今でもよく覚えています。元旦の澄んだ青空とは対照的に、心にはどんよりと厚い雲がかかっていました。自分がいる会社の明るい未来をイメージすることができなかったからです。そのとき、はたと気がついたのです。当時の私のお客様の多くは、中小企業の経営者。資金繰りに苦しんでいる社長様も少なくありませんでした。彼らは、毎年こんな気分で、いやもっと深刻な悩みを抱えながら年を越していたのかと。お客様の目線に立てた貴重な経験でした。
本当の意味で「お客様のため」に仕事をするようになったのは、それからです。ただ目の前のお客様の力になりたい、という想いから動くようになりました。すると不思議なことに、出世したい、ライバルに勝ちたいとばかり考えて仕事をしていたときよりもはるかに、成績も、ポストもついてくるようになりました。「誰かのため」を真剣に考え始めてから、逆に自分の未来が広がり始めたのです––––。

物流が、社会にできることを。

仕事とは、突き詰めればそういうものなのかもしれません。当社でも同じです。もちろん、競争心や、自己実現のための向上心も大切だと思います。ですが、私たちの仕事は誰かの役に立っている、ということを決して忘れないでほしいのです。 “物流”と無関係な企業や個人はいません。いわばこの国に生きる全ての人が私たちのお客様と言っても、過言ではない。その人たちに、どんな価値を提供できるのか。それを真剣に考え、追求し続けてほしい。あなたにも、「未来を描き、動き動かし続ける人」であってほしいと願っています。三井倉庫グループでのたくさんの出会いを楽しみながら、ご自身の未来を広げてください。
社長となった今も、「誰かのため」に仕事をするというスタンスは変わっていません。お客様のため、そして三井倉庫グループの従業員のために。皆さんが素敵な未来を描けるように、これからも経営トップとして全力を尽くします。あなたにお会いできる日を、楽しみにしています。