三井倉庫グループ

One to One-hundred.

三井倉庫ホールディングス株式会社

INTERVIEW 02

誰かのきっかけになる、
事務所をつくる。

明壁 依子
関東支社 関東第1支店 大井事務所 所長
2003年入社

3人ではじまった、
改善プロジェクト。

「『女子“改”』っていうのはどう?」先輩の社員が言った。自分の部署の課題や問題点を分析し、改善策を社長にプレゼンするという社内の取り組みの一環で、たまたま同じ問題意識を共有していた3人で組んだチーム。女子3人で行う改善プロジェクトだから『女子改』だ。メンバー全員、そのチーム名に乗り気だった。これから始まるプロジェクトに、それらしい名前をつけるだけで、不思議とモチベーションは高まった。
私たち3人が共有していた問題意識とは、煩雑な手配に追われて業務効率が低下していることだった。当時の私が担当していたのは、輸入荷捌き業務。輸入荷捌きとは、海外からやってきた貨物や製品の通関手続きなどを行う貿易実務のことだ。輸入貨物が各メーカー・サプライヤーなどのお客様のもとへ届けられるまでには、船会社への入金や税関への申告、検査といったさまざまな手続が必要になる。それらの業務の多くが属人的になっていて、無駄な工数が生じているのではないかというのが、私たちの仮説だった。プロジェクトはまず、業務工数の調査からはじまった。船積書類入手、通関部署とのやりとり、コンテナの輸送手配、請求書の作成、社内外からの電話対応…。1日の中で、各メンバーがどの業務にどれ位時間を費やしているか、ストップウォッチを片手に計測していった。

自分ごとにすれば、
もっと仕事は面白くなる。

調査を終えて、運用を変えれば工数を削減できると思われる業務が1日の3割を占めていることがわかった。
さらに、お客様ごとに別のフォーマットを使用していたり、担当者ごとに業務フローが異なっていたり、かなりの無駄が生じていた。その結果をもとに、分散された業務の集約と新しいシステムの導入、運用ルールの構築を社長に提言した。プレゼンの一部は承認され、会社を巻き込んだプロジェクトへと発展。他の部署へも浸透していった。
この改善プロジェクトの経験は、私にとって大きな財産になった。それまでは、与えられた仕事を着々とこなすことが大事だと思っていた。その結果として、お客様に感謝されることにもやりがいを感じていた。でも、プロジェクトを通して、現状を疑うことの大切さも学んだ。目の前の業務にプラスして、何か自分にできることはないか。常に考え、行動していくことが、他の誰でもなく自分がこの業務に携わっている意義だと思うようになった。もっと効率化して、手続きにかかるリードタイムを減らせば、お客様の満足度を向上させることにもつながるだろう。そうすれば、いまよりもっと多くの「ありがとう」をいただける。
3人の女子改を解散してからも、そうした姿勢は変わっていない。与えられた業務だとしても、主体性を持って取り組めば、もっと仕事は面白くなる。

女子改は、つづく。

仕事へ向き合う姿勢の変化は、自分自身のキャリアアップにもつながった。気がつけば、所長として一つの事務所を任されるまでになっていた。これまで、必ずしも希望の部署に行けたり、希望の業務に携われたりしたわけではない。でも、新しい環境に行けば、必ずそこで自分なりのやりがいを見つけ、全力で取り組んだ。今となっては、それが自分の視野を広げてくれたと思う。
所長になってからまだ日は浅いが、現場倉庫の安全・品質管理や収支管理と業務の幅はさらに広がり、視点も高くなった。入社してから随分経った気もするが、まだ新鮮な気持ちで仕事ができるのは、この会社のいいところかもしれない。なかでも、いまいちばん力を入れているのは、部下への教育やマネジメントだ。みんなが意見を発信したり、チャレンジしやすくしたりするための下地をつくっていきたい。私にとっての女子改がそうだったように、もっと仕事が楽しくなるようなきっかけに、この事務所がなれたらうれしい。
どうすれば売上を伸ばしていけるか、どうすればみんなに楽しんで仕事をしてもらえるか。ときにはみんなにもアドバイスをもらいながら、より良い事務所へとアップデートしていく日々。私はいまも、一人女子改を続けている。

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