三井倉庫グループ

One to One-hundred.

三井倉庫ホールディングス株式会社

INTERVIEW 01

この仕事の先にある、
人々の暮らしを、
自分のキャリアを、
見つめて。

望月 静華
中部支社 名古屋支店 飛島事務所
2023年入社

コーヒーよりも苦い思い出。

中学3年の夏が終わった。吹奏楽部の最後のコンクール。結果は銀賞。部員約70人の大所帯を束ねてきた部長として、私は自分の不甲斐なさを感じていた。毎年、金賞が当たり前の学校だったから、なおさら悔しかった。それまでの一年が、脳裏をかけめぐる。部長としてもっとできることがあったんじゃないか。私が部長だからダメだったんじゃないか…。
ふと、あのときの悔しさが蘇ってきた。そんな記憶を振り払うように、現場へと向かう。
コーヒー豆の袋が山積みになった倉庫内で、作業員たちがフォークリフトを巧みに操っている。その合間を縫って、今日の入出庫数や作業工程が書かれた指示書を手渡していく。「今日も暑いですけど、頑張りましょう」。そう言うと、作業員たちが笑顔で応えてくれた。「了解です、モッチー」。望月だから、“モッチー”。そう呼んでもらうのは、親しみやすさを持ってもらうためだ。ただ指示を出すだけでなく、みんなに楽しんで仕事をしてもらうためには、業務に関係のないコミュニケーションも大切になる。どうやったら上手くチームをまとめ、作業効率を高められるか、試行錯誤を重ねる日々。あのときの苦い思いを糧に、私はここで、自分の理想のリーダー像を築こうとしている。

一年目から、規模も、
責任も大きな仕事。

物流のもつ社会的な意義の大きさに惹かれ入社を決めた。正直、物流と聞いて、男性主体の職場で力仕事を任されるんじゃないか、というのが最初のイメージだった。でも、面接や選考のなかで、意外にも女性が多いことを知り、その思い込みは払拭されていった。入社して配属された飛島事務所でも、実際に作業を行うのは作業員で、私は現場監督として指示を出したり、在庫管理や安全管理、品質管理といった管理業務を担っている。
まだ一年目ながら、商品の入庫から出庫までの一連の流れを任せてもらえるのは、嬉しさの反面、責任感も大きい。飛島事務所は、主にコーヒー豆を保管している倉庫。1,400平米の敷地内に常時数千トンもの在庫が保管され、さまざまな国と地域から毎日大量の生豆がコンテナで運ばれてくる。現場監督としての力量が試されるのは、イレギュラーな対応が求められるときだ。メーカーなどから急ぎの発注があると、予定していた作業を止めて、先に対応する必要がある。その際、作業員との連携が取れていないと、出庫数が合わなかったり品名を間違えていたりして、余計な作業が増えてしまう。1日のリソースは限られていて、そのなかで最大限の効率を発揮しなければならない。
大変な仕事だけど、無事に積み込みが終わってトラックが倉庫を旅立っていくのを見送るときの達成感は大きい。もちろん、作業員に労いの言葉をかけるのも忘れない。社会人一年目にしては、ものすごく濃厚な経験をしていると思う。

入社前から憧れていた先輩に、
自分を重ね合わせて、
キャリアを描いていく。

この仕事をはじめてから、カフェめぐりが日課になった。私は決まってコーヒーを頼み、客席を眺められる位置に座る。コーヒーは嗜好品のひとつで、生活必需品とまでは言えないかもしれない。でも、こうしてカフェにやってくる人や自宅で嗜む人たちの、心にゆとりを与えたり、その人にとって大切な時間を提供することができる。私の仕事は、ただ物を運ぶだけじゃない、と、その意義を再確認できる瞬間だ。私はまだ、作業員を上手にまとめるようなリーダーではないし、むしろ作業員の方がずっと熟練していて、コーヒーの知識も豊富。逆に私が教えてもらう立場になることもある。でも、未熟な部長だったあのときのように、もう悔しい思いはしたくない。
それと同時に、この先のキャリアも見据えている。入社前から憧れだった先輩がいて、その人はいま法務部門で法律という面から物流を支えている。選考のなかで話をする機会があって、現場にいたときから通関士や行政書士、薬機法などを学び、資格取得にも力を入れていたそうだ。私もその先輩と同じく、大学時代に法律を学んでいたこともあり、勝手に自分自身を重ね合わせていた。私も、ただ今の仕事に向き合うだけでなく、その先に、自分自身のキャリアを、そして人々の豊かな暮らしを、見つめていきたい。

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