SDGsってなに?物流業界が取り組む
サステナビリティ活動

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SDGsとはなにか?
企業活動と持続可能な社会
物流業界が取り組むサステナビリティ活動

物流の進化の歴史は経済発展の歴史と言っても過言ではありません。コンテナリゼーションやモータリゼーションに代表される輸送革命や情報通信技術の発達による物流の効率化は社会の発展に大きく貢献してきたといえるでしょう。他方、このように社会が発展する中、気候変動といった地球規模の「持続可能性(以下、サステナビリティ)」に関する問題も顕在化してきました。今回のコラムでは、このサステナビリティに深く関係のあるSDGsと、物流業界におけるサステナビリティ活動について紹介していきます。

SDGsとはなにか?

SDGsとは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のことで、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。 [注1]

持続可能な社会を目指した17のゴールを表すSDGsのロゴ

MDGs達成に向けた15年の間に多くの成果が見られましたが、国や性別、さらには経済状況などによって目標達成に格差が生じてしまったという課題を踏まえ、「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」というスローガンのもと、発展途上国や先進国といった様々な枠組みに捉われない地球規模で取り組むべき目標として、SDGsは誕生しました。
MDGsが8つの目標と21のターゲットで成り立っていた一方、SDGsは17のゴールと169のターゲットから成り立ち、より広範囲な課題をカバーした目標設定といえます。
[注1]SDGsとは?|外務省

企業活動と持続可能な社会


地球規模で取り組むべき目標として採択されたSDGsは、当然企業活動においても当てはまります。例えば、SDGs17のゴールのうち、ゴール8や10に関する労働や雇用における格差や環境の改善といった課題、ゴール7や12に関する効率的なエネルギー利用や温室効果ガス削減などの課題は、今まさに、企業が経済的にも社会的にも直面している課題の一つです。

また、独ベルテルスマン財団と持続可能な開発ソリューションネットワーク(SDSN)が2016年から発行している各国のSDGs達成状況を分析したレポート「SDG Index and Dashboards Report」の2019年度版によると、日本は昨年度同様、総合で15位という結果でした。[注2]
先ほど挙げたゴール8などにおいては大きく改善が見られたものの、ゴール10などいくつかの項目については悪化している状況であり、企業活動を巻き込んだ取り組みのニーズは引き続き大きいといえるでしょう。
[注2]ベルテルスマン財団とSDSN、各国のSDGs評価「SDG Index & Dashboards 2019」発表|Sustainable Japan

物流業界が取り組むサステナビリティ活動


そのような中、物流業界全体の代表的なサステナビリティ活動として政府が進めているのが「ホワイト物流推進運動」や「物流総合効率化法の改正」です。

ホワイト物流推進運動

ホワイト物流推進運動とは、トラック運転手不足が深刻になっていることに対応し、国民生活や産業活動に必要な物流を安定的に確保するとともに、経済の成長に役立つことを目的として「トラック輸送の生産性の向上・物流の効率化」、「女性や60代の運転手等も働きやすいより『ホワイト』な労働環境の実現」を目指す運動です。[注3]

これはトラックドライバーの不足や高齢化、そして労働環境における課題に対応したものといえます。物流事業者だけではなく、荷主企業や納品先企業といった物流の利用者を巻き込んで物流の効率化や生産性向上を目指す点が特徴的です。
[注3]「ホワイト物流」推進運動について|「ホワイト物流」推進運動ポータルサイト

物流総合効率化法の改正

国土交通省は2016年に物流総合効率化法の改正をしました。これは物流業界における労働力不足への対応や環境負荷軽減を目的として、物流業務の総合化・省力化を推進するものです。[注4]

「輸配送網の集約」「輸配送の共同化」「モーダルシフト」といった業務が認定事業として税制や金融面で支援を受けることができますが、それに加えて「二以上の者が連携した事業」という要件があることが特徴的です。
[注4]サプライチェーン全体を巻き込んだ物流改革成功へのヒント|三井倉庫グループ

SDGsを達成して持続可能な社会を

SDGsは地球規模で取り組まなければならない目標ですが、このようなサステナビリティに関する課題は、普段私たちの身近なものとして実感することが難しいというのも事実です。一方、物流業界のサステナビリティに関しては、昨今の宅配ショックのニュースなどによって徐々に大きな社会課題だと認識されるようになってきました。冒頭で「物流の進化の歴史は経済発展の歴史」と申しましたが、サステナビリティという比較的新しい概念を取り入れた経済的枠組みに対応して、いま物流の進化が期待されています。

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