CROSS TALK
海外だからこそ
身につけられる強さがある。
A.N(海外駐在員)、T.T(現地Director)

三井倉庫エクスプレスは、アジア・ヨーロッパ・アメリカ・アフリカと世界中に拠点を持っています。今回は、タイ・バンコクの拠点に勤務する二人の社員に、海外駐在について語ってもらいました。海外赴任にいたるまで、どのような道を辿ってきたのか。海外駐在員に必要なスキルとは。お二人の話から、海外駐在員が見ている世界をのぞいてみましょう。
PROFILE

- Y.S
MSE EXPRESS (THAILAND) CO., LTD.
General Manager
2014年入社 商学部会計学科卒
General Manager
2014年入社 商学部会計学科卒
大学時代に、1年半の海外留学を経験。現在は、三井倉庫エクスプレスのタイ拠点で、日本企業の営業サポートや現場の改善活動を行っている。

- A.N
MSE EXPRESS (THAILAND) CO., LTD.
Managing Director
2003年入社 法学部法律学科卒
Managing Director
2003年入社 法学部法律学科卒
大学在学中に通関士の試験に合格したことが、フォワーダーを目指すきっかけに。現在は、タイ拠点の責任者として現地スタッフをリードしている。

「海外まで日本の商品が届く」
という当たり前
- A.N
- S君は、どうしてフォワーダー業界を目指そうと思ったの?
- Y.S
- 大学時代に行った海外留学がきっかけでした。今ではもう当たり前かもしれませんが、日本から遠く離れた異国のスーパーで日本の食品が売られていて、それが当時の僕にとって大きな発見でした。「こんなところまで、ちゃんと届くんだな」と驚いたのを覚えています。それから、国際物流業界を目指すようになりました。
- A.N
- それは良い発見だったね。一方で、私が物流業界に興味を持ったのは、生まれ育った場所が影響していると思う。生まれた町が成田空港のそばで、いつかは空港で働きたいと思っていたんだ。そうして、大学時代に通関士の資格をとって、本格的にフォワーダー業界を志した。ところで、数ある企業のなかでも、S君がうちの会社を選んだのはどうして?
- Y.S
- 倉庫業界大手の「三井倉庫」と、世界に誇る自動車メーカー「トヨタ」が親会社であることが大きな理由でした。ここでなら、他では得られないようなノウハウが得られると思ったんです。さらに、三井倉庫エクスプレスになって初めての新卒採用のタイミングだったこともあり、これから新しい事業に挑戦させてもらえるかもしれない、というワクワクもありましたね。

海外赴任までの道のり
- A.N
- 入社してから、実際に海外赴任するまではどんな道のりだった?
- Y.S
- 最初は愛知県にある中部営業所に配属となり、トヨタ系列のサプライヤー様への物流提案をしていました。そして、3年ほど経った頃に、上司から海外顧客を任せてもらえるようになり、海外出張に行くようになったんです。入社時に描いていた自分の夢が実現しはじめたんだなと感じました。そして、入社5年目に海外駐在のチャンスを頂き、タイへ赴任することになりました。
- A.N
- なるほど、着々と海外駐在に向けて歩んできたんだね。私は、はじめの2年間は空港の事務所に勤務していたんだ。そこで、輸入貨物の検査、税関・通関のサポートをしていた。それから、都内の営業部門へ異動となった後、入社9年目でタイに赴任になった。正直なところ、異動を告げられた時はかなり驚いたよ。自分が海外に駐在するなんて考えてもいなかったからね。
- Y.S
- 不安ではなかったですか?
- A.N
- もちろん、不安がなかったと言えば嘘になる。でも、その時はとにかく挑戦してみようという気持ちが先に湧いてきたんだ。そうして、最初はタイに駐在して、それからインドのバンガロール、そして日本に帰国した後、再びタイの拠点に移ることになったんだ。
- Y.S
- 色んな国を巡ってきたんですね。Nさんはいまではタイの拠点の責任者ですから、海外を意識していなかったのは意外でした。
- A.N
- そうかもしれないね。いまでは、S君も含めた現地のスタッフを先導することが私の主な仕事だけど、まさか自分がこんな仕事をするようになるなんてね。
- Y.S
- 私もこちらに赴任してから、チームリーダーとしての役割を負うことが多くなりました。異なる文化背景を持つ人同士だからこそ、目標に向かってどうアプローチするかをまとめるのが大変です。

すべての経験が海外につながり、
成長に変わる
- Y.S
- みんなが一枚岩となって、一つの仕事を進めるためには、やはり普段から積極的なコミュニケーションが欠かせないと僕は思っています。
- A.N
- 確かに、S君はそれを欠かさないでいてくれている。この前も、社員旅行のカラオケでタイの歌を歌っていたよね。タイ人のスタッフから喝采を浴びていて、素晴らしいなと思った。そんなふうに、異文化の人たちに対するリスペクトを持つことはとても重要だ。敬意を持つことで信頼が生まれる。そうすれば、仕事の質もおのずと良くなる。
- Y.S
- 日本にいたときは一人で完結させることが多かったからこそ、チームでの仕事が刺激的な経験になっているんです。これまでとは仕事に対する視点が違います。さらに海外の方とのチームですから、非常にやりがいがありますね。
- A.N
- S君のいうとおり、海外という環境は私たちを大きく成長させてくれる。想像できないトラブルも多いけれど、なんども経験していくうちに、段々と落ち着いて対処できるようになる。なによりも、頼りがいのある現地のスタッフ達がいるから、これからもっといい仕事ができると期待しているよ。
- Y.S
- いま以上に、年齢や性別、国籍、肩書きに関係なく、色々な人がチームに加わっていけば、これまでの常識を越えていくような新しいアイデアが生まれるかもしれませんね。
- A.N
- 本当にそう思う。そして、海外で働くために「絶対に必要なスキル」はないと私は思うんだ。語学を学んでいるから、専門技術があるからといって、必ずしも成功するわけじゃない。むしろ、これまでのすべての経験が、海外の仕事に必ず活きてくるんだと思うよ。また、海外で経験したことはすべてが今の仕事に活きているとも感じるね。何が起こるか分からない海外を経験したからこそ、ちょっとやそっとのことじゃ諦めなくなったよ。
- Y.S
- 私もはじめは「本当にやりきれるかな」と不安に思っていましたが、先に駐在していた先輩方やローカルスタッフ、みんなが優しく迎え入れてくれたので不安はなくなりましたし、「ここで頑張ろう」という気持ちになれました。海外では日本で仕事をするよりも社内やお客様との距離感も近く、仲間意識が強くなり、今では様々な人と色々なことを相談できる“友達”のような関係性を築けています。それも、海外駐在の魅力だと感じますね。
