三井倉庫グループ

物流コスト高騰の壁を破るには?
単価交渉からの脱却

  • サプリチェーンソリューション
  • 物流改善

公開日:2026年9月24日

はじめに

燃料価格の高騰、人手不足に伴う人件費の上昇など、企業を取り巻く物流コスト環境は厳しさを増す一方です。
物流コストの抑制は企業にとって大きな経営課題です。しかし、従来の「単なる委託料の交渉」や「対症療法的なコスト削減」には限界が来ています。

本記事では、物流コストの可視化という基本的な考え方から、コスト構造そのものを変革する効率化の考え方を解説します。

1. 物流コスト管理の基本は「可視化」

物流コストの削減を進める際、最初に取り組むべき基本ステップは物流全体を「可視化」することです。多くのアプローチが失敗する原因は、請求書に記載されている表面的なコストだけに目を奪われ、「なぜこのコストになっているか」が見えていないことにあります。

コスト最適化を図るためには、発生するあらゆる作業や管理の工数を洗い出し、把握する必要があります。

部分的に過剰な負担がかかっていないか、作業の重複など無駄が発生していないか、作業進捗にバラつきがないか可視化した内容を分析することで、その原因の特定が可能になります。
原因を特定することで、初めて改善の可能性が見えてきます。

2. 個社での改善には限界も:共同化による構造的な改革で生む差別化

可視化・分析により原因の特定ができると、改善策の立案と選択につながります。
実行の後は効果測定による改善施策の評価を行い、効果が実証されればマニュアル化やルール化を行い標準プロセスとして定着させていきます。

物流コスト環境が厳しさを増す中、個社での改善は最低限必要な活動です。ただし、個社での改善は限定的で、企業として物流の差別化を図るうえでは、他社と連携した効率化が有効となります。

例えば、サプライチェーン上で、前工程と後工程が別々の会社(もしくは場所)であった場合、お互いに作業がしやすい荷姿を相談することで、後工程において荷物を移し替えたり、向きを整えるといった無駄な作業が省ける可能性があります。パレットや梱包、場所などを統一できればその効果はより大きくなります。また、前工程と後工程でお互いの作業計画を共有されていれば無駄なシフトもなくなります。

他社と連携した効率化には、「物流の共同化」があります。
配送先や配送ルートが重なる企業同士でトラックを共有すれば積載効率の向上が図れます。
また、同じ倉庫スペースを複数社で共有することで、時間帯や物量波動などが異なる場合に相互に作業者やトラックバースなどを活用することができます。

まとめ:コスト削減から「物流構造の最適化」へ

コスト削減はまずは可視化から始めましょう。可視化ができれば原因の特定と対策につながります。

さらには、企業の物流による差別化を生むには個社改善にとどまらず、共同化など他社企業と連携した取り組みが必要です。
その企業間の連携を有効化するためには、ノウハウや仕組み、コントロール機能などがポイントとなります。

技術の進化が目まぐるしい昨今、新しい技術を取り入れた改善も求められてきます。

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