三井倉庫ホールディングス、東レ㈱向け物流業務に
AI-OCR技術を導入
~合成樹脂の取り扱いにおける出荷検品の精度向上と効率化を実現~
三井倉庫ホールディングス株式会社
三井倉庫ホールディングス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:古賀 博文、以下、「当社」)は、東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大矢 光雄)から 当社グループの三井倉庫株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:鳥井 宏)が受託する合成樹脂取扱業務において、AI-OCR技術※1を活用した出荷検品アプリケーション※2 (以下、「本アプリ」)を導入したことをお知らせします。
※1 文書の画像データを読み込み、記載された文字をデータ化するOCR(Optical Character Reader/光学文字認識)に、AI(Artificial Intelligence/人工知能)を搭載した技術のこと。
※2 Google Cloud Vision APIサービスを利用
合成樹脂製品は包装材にバーコード等照合用の印字がないものが多く、当該製品の出荷検品業務では、包装材に記載されている製品コードの印字と出荷指示書を照合する必要があります。 これまで、当該業務は目視で行っており、業務担当者の負荷、精度差等による照合ミスのリスクが課題となっていました。今回、本アプリを搭載した携帯端末(以下、「端末」)を利用し、 出荷製品の包装材に印字されている製品コードやロット番号等を撮影することで、目視に頼らず、出荷指示書と照合する仕組みを実現しました。
これは、端末で撮影された製品情報(製品コード/ロット番号)をAI-OCR技術によって画像から文字データに変換し、 WMS(倉庫管理システム)から端末に連携している出荷指示情報と照合を行う仕組みです。これにより検品担当者の負荷が軽減されるとともに、 これまで目視に頼っていた出荷検品の精度向上と業務標準化および効率化を実現します。また、携帯型プリンタを用いた荷札の即時発行機能の利用により、 照合が完了した製品に配送先や配送先住所等の出荷指示情報を荷札として添付することで、輸配送業者の利便性を向上します。
本取り組みの特徴
1. AI-OCR技術を活用した検品への移行による出荷検品精度の向上
従来の目視ではなく本アプリの利用により、現物表記のフォント違いや印字方法違い(印刷、スタンプ等)へ対応し、照合ミスのリスクを削減※3。
2.出荷検品業務の効率化
目視検品と比較して時間短縮が可能となり、検品担当者の負担を低減。
3.検品精度の標準化
担当者間の検品精度のばらつきを解消し、標準化を実現。
4.即時の荷札発行による貼付間違い防止
携帯プリンタを活用し、配送荷札(納品先情報等)を現場で即時発行・貼付することで、貼付間違いを防止。
※3 2023年度の「ヒヤリハット」発生件数28件に対し、本アプリの導入(2024年7月)以降、発生件数0件を実現(2025年5月現在)
当社グループは、2021年に「三井倉庫グループDX戦略」を策定して以来、SCMにおけるデジタル化、見える化を通じて社会価値を創出することを目指し、 最新テクノロジーや先進的なロボティクス、マテハン等の技術を利活用した、効率性向上やコスト削減、品質向上に繋がる最適オペレーションの実現に取り組んでいます。 少子高齢化による労働力不足や賃金高騰、競争力強化などの解決策として、現場オペレーションの自動化・半自動化を推進するなど、 今後も最新テクノロジーを活用したスマートロジスティクスによる生産性と品質の向上を実現することで、お客様の事業の発展に貢献してまいります。
本件に関するお問い合わせ先
三井倉庫ホールディングス株式会社
デジタル戦略部
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三井倉庫ホールディングス株式会社
経営企画部 広報室
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