三井倉庫ホールディングス株式会社

当社グループはこのたび、提供する物流CO2排出量算定サービスがISO 14083:2023（以下、本規格）*1への対応を完了し、 当サービスの算定および報告方法が本規格に基づき適切に設計されていることについて、 日系物流企業として初めて第三者評価機関（DNV ビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社）より妥当性評価*2を取得しましたことをお知らせいたします。
※このたび受領した妥当性確認意見書

背景とこれまでの当社グループの取り組み

気候変動への対応として世界中の多くの企業がカーボンニュートラル目標を掲げ、様々な取り組みを進めていますが、 自社のCO2排出量（Scope1, 2）だけではなく、物流領域を含むサプライチェーン全体のCO2排出量（Scope3）の 算定・報告・削減が今後ますます求められます。

当社グループは、2021年よりお客様のサプライチェーン上の物流サステナビリティ課題を解決するサービス 「SustainaLink（サステナリンク）」の提供を通じて、お客様の物流領域のCO2算定ニーズに応えるため、 共同ガイドライン*3やGLECフレームワーク*4等、 国内外で広く認知されたガイドラインに準拠した物流CO2算定サービス「MS CO2 Analyzer」を展開してきました。 これまでに算定を実施したデータ数は約400万件（2023年8月末現在）に及び、さらにCO2排出量削減に向けた具体的なソリューションも提供してまいりました。

これまで物流領域におけるCO2排出量については、国や企業ごとに様々なルールで算定・報告が行われていましたが、 サプライチェーンがグローバル化する中で、正確なCO2排出量を算定するための統一的なルールの必要性が議論されてきました。 これを受け、物流CO2排出量の算定および報告に関する国際規格ISO 14083:2023が2023年3月に発行されました。 このたび、当社グループは本規格に準拠することで、より信頼性の高いデータの提供を可能にし、お客様の物流領域のCO2算定ニーズに応えてまいります。

SustainaLink（サステナリンク）について

三井倉庫グループは、お客様の物流の持続可能性を支援するサービス「SustainaLink（サステナリンク）」の提供を通じて、 社会課題を解決し、企業価値の向上と社会の持続的成長の実現を目指しています。SustainaLinkは、お客様の物流を脅かすリスクを「環境リスク」「労働力リスク」「災害リスク」の 3つに分類し、それぞれのリスクに対して「知る」→「見える化する」→「改善する」の3ステップで課題を解決します。 お客様が抱える課題を解決するため、川上から川下まで一気通貫の物流サービスを展開できる総合物流企業として、 物流診断や分析といったコンサルティングに留まらず、具体的な改善策を提案し、 実際のオペレーションまで実行することで、お客様の安定的なサプライチェーンの構築を支援いたします。

物流CO2排出量算定サービスについて

当社グループはお客様の物流活動から排出されるCO2量の算定について、簡易算定が可能な「MS CO2 Navigator」と、 より詳細な算定が可能な「MS CO2 Analyzer」の2種類の可視化サービスを開発・提供しています。 これら2つのCO2可視化システムは、環境負荷低減に資する先進的な技術と評価され、 一般社団法人日本物流団体連合会が主催する2023年の第24回物流環境大賞表彰において「先進技術賞」を受賞しています。

MS CO2 Navigator

発着地点、輸送重量、輸送モードを入力することにより、一輸送レコード単位でのCO2排出量を簡単に算定できます。 また、輸送モードごとに排出量が可視化されるため、容易に比較することができます。 尚、当サービスは物流CO2排出量算定のお試し版として 当社WEBサイトから無料でご利用いただけます。

MS CO2 Analyzer

グローバルサプライチェーンにおける物流データについて複数/複合輸送モードのCO2排出量を一括で算定することができます。 また、算定結果と物流データを組み合わせることで、CO2排出量削減のためのソリューションを提供しています。 当サービスのご利用については こちらよりお問合せをお願いいたします。

当社グループは、社会課題の解決に資するサービスを今後も拡大していくことで新しい価値を創造し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

*1ISO 14083:2023
2023年3月に発行された、旅客及び貨物の輸送チェーンにおける温室効果ガス（GHG）排出量の定量化及び報告に関する国際規格。

*2妥当性評価
GHG算定の妥当性確認・検証に関するルールを定めた仕様・手引きであるISO14064-3に基づいた妥当性評価を取得しています。

*3共同ガイドライン
ロジスティクス分野における CO2 排出量算定方法 共同ガイドライン Ver.3.2（経済産業省・国土交通省、2023）

*4GLECフレームワーク
Global Logistics Emissions Council (GLEC) Framework for Logistics Emissions Accounting and Reporting Version 2.0（Smart Freight Centre、2019）

本件のサービス内容に関するお問い合わせ先

三井倉庫ホールディングス株式会社
サステナビリティ営業部
E-Mail：sustainalink@mitsui-soko.co.jp

本件に関する報道関係各社からのお問い合わせ先

三井倉庫ホールディングス株式会社
経営企画部 ESG推進室・広報室
E-Mail：kouhou@mitsui-soko.co.jp